2017年8月10日木曜日

本 19冊目「シッダールタ」ヘルマン・ヘッセ

おそらく「車輪の下」以来 久しぶりのヘルマン・ヘッセ。
ブッダに興味があったのせいもあるが、
なんといっても今回手に取れた理由は本書が薄かったから笑

いい文学は短いものだ。というのが自論の私です笑
(そうじゃないと読みきれないので、、、「カラマーゾフの兄弟」とか耐えられませんでした)

さて、本作「シッダールタ」、素晴らしかったです。
読んでよかった。

冒頭、独特の文体に少し辛さを覚えたものの
あとはすらすら読めました。
また10年後くらいにもう一度読みたい作品です。

P.45●「自分が自分については何も知らないこと、シッダールタが自分にとって終始他人であり未知であったのは、一つの原因、ただ一つの原因から来ている。つまり、自分は自分に対して不安を抱いていた、自分から逃げていた!ということから来ている。真我は自分を求めた。(以下省略)」
(答えは外や梵のなかにはなく、自分の中に。外を理解することに価値はなく、自分を理解することに、自分と向き合うことに価値がある。)

P.68●彼は待ち考え断食します。
(敢えて断食を待つにいれなかったのには意味を感じる、忍耐だけでなく、身体的な食欲への我慢はやはり重要な要素なのかも?)(ちょっとファスティングしてみたい)

P.79●彼は賢いだけで、心の中に避難所をもっていない。
P.79●彼らは、自分自身の中に教えと法則を持っていません。

P.83●シッダールタが小児人らに似てくれば、似てくるほど、いっそう彼らをうらやんだ。(自分に何かが欠けていたり、足りなかったりすることに我慢ができなくなっていった。人との比較に幸せはないということ)

P.111●彼は傾聴することを心得ている点でたぐいまれであった。
(傾聴できるようにならないと)

P.144●オーム

P.146●「さぐり求めるとは、目標を持つことである。これに反し、見いだすとは、自由であること、心を開いていること、目標を持たぬことである。御身はたぶん実際さぐりを求める人であろう。御身は目標を追い求めて、目の前にあるいろいろなものを見ないのだから」

P.149●「知識は伝えることができるが、知恵は伝えることができない。」

P.153●「物を人は愛することができる。だが、ことば(思想)を愛することはできない。」

P.154●「物は私と同類だということ。私は世界と自分を憎まぬこと、世界と自分と万物を愛と賛嘆と畏敬をもってながめうることである。」

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